2018年2月4日日曜日

Sony MDR-Z1Rレビュー

Sony MDR-Z1Rのレビューとなります。
ただこのヘッドホンの特性上、ヘッドホンの感想というより、システムの感想になってしまってます...



[外観]
400g未満と重い部類ではなく、首を振ってもヘッドホンがずれない。密閉型だが、音漏れは普通にあり、大型のヘッドホンであることも考えるとポータブルには不向き。側圧は丁度良く、特に気にならないが、イヤーパッドが羊皮のためか長時間付けていると耳が蒸れる感じがする。

[音質]
高域~低域までバランスよく迫力ある音が流れ込んでいる。モニター寄りの音で音楽を聞くというより、音を聞いている感じ。他のヘッドホン(開放型)と比べると最後で音を丸めたような感じがあり、抜けがよすぎるということはない。この鳴り方が個人的には好きだが、HD800のような広大な音場と抜けの良さが好みの人には合わないかもしれない。音場は適度に広く、音の定位がはっきりしているため、音に立体感を感じられる。音の解像度もよく、微弱な音をこれでもかと拾ってくる。この音場、定位、解像度の良さが臨場感や空気感が良いという印象につながっているように思える。また、薄い音の層が何層も重なっているような感覚があり、立体的な音の表現がより強調されている。おそらくこれはヘッドホンの特徴というより、MPD-5 + USB-X STの影響と思われる。というのもUSB-X STではなく、別のDDCでMPD-5と接続してこのヘッドホンで聞いたことがあったが、この音の層は消え、音がつぶれた感じがしたためだ。MPD-5はPLAYLINK再生でないと本領発揮しないのかもしれない。話が少し逸れてしまったが、MDR-Z1Rは上記の特徴と嫌な意味で気になる部分がなく、いつまでも聞いていたいと思える素晴らしいヘッドホンだった。

[その他]
他のレビューでは高域に問題があると見かけるが、自分の環境ではそのように感じたことがないため、よくわからなかった。自分の個体は運がよかったのかなと今までは思っていたが、手持ちのAK240SSで聞いてみて初めて分かった。AK240SSの場合、荒々しい高域を中心に流れ込んできて音の迫力は据え置き環境を上回り、前方から自分へ向かって音の波がぶつかってくる。据え置き環境の場合は自分を中心に立体的な音がするが、AK240SSでは前方から音が鳴っている感じがする。音の迫力がすごいため、最初は良い印象を持つのだが、しばらく聞いていると女性ボーカルやシンバル、高域寄りの電子音などの音の刺さりが気になってくる。また、高域のバランスが整っていないためか若干聞き疲れしやすく、立体感や音数もそがれていて、単調で飽きやすい音となっている。つまり、(他のレビューにもあるが)このヘッドホンは上流の環境をもろに受けるため、電源・DAC・ヘッドホンアンプなどを整える必要があるということだ。ちなみにAK240SSが熱くなってから聞いてみると刺さりが和らいだ感じになったので、刺さりが気になる人はアンプやDACの電源はつけっぱなしが良いかもしれない。(ただ単に聞きなれただけかもしれないが・・・)

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