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2018年4月22日日曜日

FitEar To Go! 334 レビュー

FitEar  To Go! 334のレビューとなります。

ヨドバシ限定品のTo Go! 334です

[購入までの経緯]
Samba + Hessoniteにとても満足していたのですが、見た目も音も派手なので、気軽に持ち出せてレビュー用の基準機となるモニター系のイヤホンも欲しいと探していました。最初はETYMOTIC RESEARCHのER4SRを狙いましたが、MMCXケーブルをあまり持っていないのと購入予定当時は新品が在庫切れ、中古品も出回っていなかったため断念。次にカナルワークスのユニバイヤホンを狙いましたが、これも新品が出回っていないのと試聴機品についてメールで問い合わせをしましたが、反応がなかったのでこれも断念。次にFitEarのParterre Type-S。このイヤホンはモニター系ではない、かつ他のFitEar端子ケーブルなんて持ってないので、やめようかなとも思いました。ただ4年前にParterreを購入した経験があり、独特な音を奏で、リケーブルをしてしまうとParttreの独特な音を壊す可能性が高いことを覚えていて、ケーブルのことを考えなくていいならFitEarでもいいかなと再購入を強く検討するようになりました。ちなみに当時購入したParterreを手放した理由は①. サ行が刺さりやすく、聞く曲を選ぶこと、②. 将来的にバランスケーブルを使用したくなってもParterreと相性があうか分からないことの2点です。しかし、当時はあまり良いDAPを使っていなかったため、それが刺さりの原因だった可能性が高いこと、Type-Sであれば最初からバランスケーブルが付属していることで再購入しても問題はなさそうと思いました。そしてParterre Type-Sの購入をほぼ決めかけていた時にある事が頭をよぎりました。

(そういえばTo Go! 334ってどうなっていたっけ?)

実は4年前も最初はTo Go! 334を購入したいと思っていましたが、当時は新品中古品どちらも品薄で出回ってなく、泣く泣くParterreに購入対象を切り替えていました。その後しばらくしてから受注生産という形でTo Go! 334を購入できるようになりましたが、受注生産開始直後で納入までいつまでかかるか分からないこと、ペリカンケースに名入れしなければいけないことが嫌だったので次第に熱が冷めていった次第です。今でも名入れは嫌だなと思いますが、1カ月くらいなら待てるのでどこで購入しようか調べ、そこでヨドバシカメラの限定セットを知って「少し値段は高いけどポイント使えばいいし、納期とペリカンケース問題も解決だしこれだ!」と思ってFitEar cable 007付属のTo Go! 334を即購入しました(通常はFitEar cable 006)。



[外観]
・シェルの形状、色など
シェル全体はそこまで大きくありませんが、4ドライバーの割にシェルの奥行きは8ドライバーのSambaと同じくらいあるので、装着時はイヤホンが耳から飛び出る格好となります。色は黒で通勤時にも使いやすいように思います。

・イヤーピース
付属のイヤーピースの中ではダブルフランジが1番しっくりきました。他社のイヤーピースを使用する場合は低音が強調されたり、高音 ~ 中音が減退するタイプは音のバランスが崩れるので控えたほうがいいと思います。例を挙げるとfinalのEタイプやウレタン系のイヤーピースです。これらは高音が強いSambaにはオススメですが、低音が強いTo Go! 334にはオススメできません。なぜかスパイラルドットでも低音過多でアウトでした。逆にいうと中音 ~ 高音が強調されるタイプがオススメできます。個人的には、G4のトリプルフランジが解像度の向上もあって現時点では1番です。しかし、これはかなり特殊な装着感のイヤピースでかなり人を選びます。私の場合も右耳は大丈夫でしたが、左耳では異物感がすごくて最初はだめでした。お風呂の直後だと耳の形が変化しやすいのか、トリプルフランジをつけていると左耳も次第に慣れていきました。今はダブルフランジも販売されているので、不安な人は全種類まとめて購入して試されるのも良いと思います。ダブルフランジを試してみましたが、音が歪むのでアウトです。
G4のトリプルフランジでレビューします



[音質]
・音場
横は若干広いです。左右が広い分、もう少し奥行きがほしいところですが、シングル接続である以上仕方ないかなと思います。

・解像度
若干低く、音が籠もっているように感じます。これはリケーブルでたぶん解決できますが、空気感や残響感も一緒に失ってしまう可能性があります。

・S/N比
透明感や静寂感を感じます。個人的には音が籠もりつつも、少しクリアな感じがTo Go! 334の持ち味だと思います。

・音のバランス
若干ドンシャリと言えます。音域の中では低音が1番強いですが、バランスは崩れていません。ここからさらに低音を上げてしまうと崩れてしまいますが。Parterreの時に感じたサ行の刺さりもありません。

・スピード感
立ち上がりは若干スローに感じますが、音の余韻を残し、残響感があります。また高音はキレがあるように感じるので、眠くなる音とはなりません。

・音の質感
中低音はウォーム系、高音はクール系で良い感じに両立しつつ、総合的にはウォーム系に感じると思います。


[その他]
・遮音性、音漏れ
遮音性はユニバーサルの中では高い部類です(カスタムは作ったことがないので比較できません)。音漏れも全くしません。

・ケーブル(4年前のParterreを思い出しつつ)
タッチノイズはある方ですが、以前のFitearケーブルよりは少ないと思います。ケーブル自体も(Fitearケーブルの中では)柔らかく、癖も付きにくいので取り回しの悪さも改善されてきています。ただし、付属のクリップは必須です。ケーブル自体の音質は比較用のイヤホンやケーブルがないので分かりません。



[まとめ]
音の一体感と聞きやすさを重視したイヤホンで総合力が高く、気になる特徴がないため、万人受けするイヤホンだと思います。私が購入した中では最も完成度が高いイヤホンです。



[おまけ(Sambaとの比較)]
Jomo AudioのSamba(標準ケーブル)との比較結果です。
最初はケーブルドーピングしたSambaと比較しましたが、Sambaの圧勝で勝負にならなかったので...

・音場
Samba < To Go! 334
To Go! 334の方が横へ広く、また立体的な音に聞こえます。

・解像度
Samba > To Go! 334
Sambaの方が音数が多く、鮮やかです。

・音のバランス
Samba << To Go! 334
どちらもドンシャリですが、To Go! 334のバランス良さが際立っています。

・スピード感
Samba > To Go! 334
音の残響感ではTo Go! 334が上ですが、スピード感ではSambaの方が勝ります。

2018年3月5日月曜日

Jomo Audio Samba(ユニバーサル) レビュー

Jomo Audio Sambaのレビューとなります。2018年3月現在、私が購入したSamba(ユニバーサル)は終売となり、チューニングは変えずに形とデザインを一新したSambaⅡが販売されています。

左からAresⅡ, Hessonite, Frosty Sheepとなります


[外観]
8ドライバー入っている割に、シェル自体の大きさは思ったより大きくない。ただ、シェルの奥行きはあるので、ANDROMEDAのように耳にピッタリ収まるわけではなく、耳から飛び出してしまう。フェイスプレートのデザインが好みではなかったため、きせかえ工房にて変更している。ステムは太く、Kaiser 10uと同じくらい。適合するイヤーピースも色々あるが、現時点の個人的な最適解はCRYSTALLINE AUDIO クリスタルチップス(Mコア Sサイズ )。イヤーピース選びも今後記事にしたいと思う。


[音質]
本来は標準ケーブルのみで評価すべきと思うが、手元に3本のイヤホンケーブルがあるため、こちらを使った比較レビューとさせていただく。そのため、音質だけではなく、ケーブルの取り回しやタッチノイズの有無についても比較する。

- Effect audio AresⅡ(標準ケーブル)
低音域、高音域が主張するドンシャリサウンドでモニターではなく、リスニング系の音。力強く明るく元気な音で鳴ってくれる。高音域が若干刺さり気味。音場がせまい。解像度が低く、音の分離感は悪い。ケーブルは柔らかく、取り回しがよい。タッチノイズもほぼない。音質について何も褒めていないが、比較対象との価格差が5倍以上あるため仕方ないと言える。上位モデルのAresⅡ+よりも個人的に好きな音で2万円未満で低音域を強化したい場合はオススメできる。

- Effect audio Hessonite(2.5mmバランスケーブル)
中音域が主張するようになり、音色が一気に鮮やかになる。高音域はAresⅡより出ていないのか、なぜか刺さりがなくなる。音場は奥行き、横への広がりも向上している。解像度が低いままなのは変わらず、リスニング系のパワフルで元気な音が鳴る。AresⅡからのデメリットがなく、強いてあげるならタッチノイズが若干増えた、ケーブルが派手だなと思うくらい。悪い点をいうとこのケーブルは低音域~高音域までバランス良く出るケーブルのためか元からバランスの良いイヤホンで使用すると何の主張もせず、解像度が低くく、つまらない音と感じてしまった。個性的なイヤホンを支えるケーブルとして活用するのが良く、Sambaの組み合わせで流れる音がとても好きだし、据え置き環境と住み分けできる音で満足している。ただ大変残念なことにこのケーブルはeイヤホン10周年記念で販売されたケーブルで現在は販売されていない。

- WAGNUS. Frosty Sheep -Extreme edition- (2.5mmバランスケーブル)
高解像度で音の分離感がよく、自然な静けさが出る。Hessoniteのようなパワーやカラフルな感じはないが、代わりに空気感はこちらが断然上だ。コンサートホールのような感じを味わいたいならFrosty Sheepだろう。音場は奥行きも横もFrosty Sheepの方が若干上。リスニング系ではなく、モニター系の音となり、傾向が違うのでHessoniteと音の優劣を比較することは難しい。どんな音を求めるかでEffect audioかWAGNUS.か選択肢を変えるべきだと感じた。高音域の刺さりはないが、Hessoniteと比べると気になり、AresⅡより気にならない程度。取り回しはあまり良くなく、ケーブルに癖がついてしまう。タッチノイズも酷く、外で使う場合はクリップでケーブルを留めた方が良いだろう。


[その他]
こう書いてしまうと身も蓋もないのだが、ANDROMEDAと比較すると音全体の完成度はANDROMEDAの方が上だと感じた。DAPやケーブル、イヤーピース等で悩まず、一発で完成度の高い音を求めるのであればSE846、ANDROMEDA、RE2000等を選んでおくのが無難だと思うし、価格も10万 ~ 20万円近くするのだから普通はそちらを選ぶと思う。Sambaを購入するのであれば、Sambaの持つ独特の力強さを残しつつ、弱点を補うようなケーブルやイヤーピースを試行錯誤して自分好みの音を見つける作業を覚悟した方がよい。私はそういうのが好きでK10uも最初は「何だこの音。。。装着感も悪いし。」と思ったが、ケーブルやイヤーピースで試行錯誤をして自分なりに満足できる音を作れて楽しかった。今はSambaに出番を完全にとられて据え置き環境強化のために売却してしまったが。。。(あの小ぶりなK10 uが恋しくなるときがあり、少し後悔している)
現在のポータブル環境を上回るには、64 Audioのtia driverを使ったイヤホンをベースにしないとダメな気がするが、今の音には満足しており、据え置き環境を強化したいので、しばらくはこのまま放っておく予定。でもHUMのReference Monitorというイヤホンが少し気になるので、もしかしたら我慢できずに購入してしまうかもしれない...

2018年2月18日日曜日

SOtM tX-USBultraレビュー

昨年末にSOtM tX-USBultraを購入したのでレビューします。(12Vモデルで外部電源はFIDELIXを使用、外部クロック未使用環境でのレビューとなります)

メーカーサイトから画像を拝借させていただきました

[概要]
クロック対策とノイズ対策の両方を行う。USB入力、USB出力のため、主にPCとDDC or DAC間で使用する。


[音質]
電源ONから最初の1週間は高音域のバランスが乱れ、不快感と聞き疲れでtX-USBultraなしの方が音の印象がよく、買って失敗したかなと思っていた。その後さらに1週間通電してから聞いてみると高音域のゆがみが消え、今まで聞こえていなかった音を拾えた。しかし、拾えた音の方向性が暖色系でこれが違和感となり、雑味が増えた印象でtX-USBultraなしのクリアな感じの方がいいんじゃないかと思える。曲によってはtX-USBultraありの方が良いかなと思うものもあったが曲ごとにUSBの差し替えをするのは現実的ではない。まだ音の変化があるかもしれないとさらに一か月通電しっぱなしにしたが音質は変わらず暖色系のままだった。ちょうどこの時期にヘッドホン用のバランスケーブルが届いたため、聞いてみたがこれが全くだめで標準ケーブルと比べると音のバランスが崩れてしまっていた。私の経験上ではケーブルのエージングはないと思いつつも、念のためにと150hほど鳴らしてみたが、結果は変わらなかった。やはりと思いながらもがっかりして標準ケーブルに戻したところ、tX-USBultraの音の変化に驚いた。どこかぼやけて眠くなるような質感だったのだが透き通った自然な質感に変化し、以前の違和感が綺麗さっぱりなくなっていたからだ。この方向性であれば音質向上用の製品として(値段を考えなければ)おすすめできるといえると思った。


[その他1]
tX-USBultra用に購入した外部クロックが届いていた。ヘッドホンケーブルをバランスケーブルから標準ケーブルに戻す際に、ついでにこの外部クロックをtX-USBultraに接続させてから聞いたため、最初は外部クロックのおかけでtX-USBultraの音が変わったものと思っていた。最近のオーディオ機器の購入に失敗続きでモチベーションが下がっていた中での音質向上に嬉しくなり、夢中で聞いていた。3時間ほど経過したところで満足して外部クロックの向きを背面から正面に戻そうと持ち上げたところ「あれ?なんか冷たい」と感じた。。。「もしや・・・い、いや、すごいなぁ(汗) きっと中の熱を外に伝えないようにしているんだ!」と否定しながら恐る恐る外部クロックの向きを正面に戻したところ

電源ランプが点灯していない....

「あ・・・ありのまま今起こった事を話すぜ!おれは外部クロックで音が良くなったと思ったら電源が入っていなかった。な・・何を言っているのか分からねーと思うがXXX」 どういうことだと動揺しつつもこれはプラシーボではないと思った。もしもプラシーボなら外部クロックの前にtX-USBultraやバランスケーブルでも同じようにプラシーボ効果が出なければおかしいからだ。

っで思い返してみると「あぁ、あの150h音出しだ」と。ということで私の環境では約2週間通電、約150h音出しで本領発揮ということで結論付けた。150hくらいでは本領発揮していないかもしれないが、追加情報があれば記載することとする。なお外部クロックは最初から良い音なのでもう少し様子を見てから記事をアップする予定。


[その他2]
クロック入力有りだと国内では20万近く、本国では1,200$と価格差が激しいため、購入に躊躇してしまう製品かなと思う。2018年2月末まではUSBケーブル付きのキャンペーンがあるが、通常時の国内価格では正直いって価格的におすすめしにくい。値下げか今回のような何かしらのキャンペーン開催中を狙うのが良いだろう。ちなみにUSBケーブルの方は見通しの良い音がし、所有しているMirage USBより好印象だった。銀のUSBケーブルもあるようなので機会があれば聞いてみたいところだ。


2018年2月4日日曜日

Sony MDR-Z1Rレビュー

Sony MDR-Z1Rのレビューとなります。
ただこのヘッドホンの特性上、ヘッドホンの感想というより、システムの感想になってしまってます...



[外観]
400g未満と重い部類ではなく、首を振ってもヘッドホンがずれない。密閉型だが、音漏れは普通にあり、大型のヘッドホンであることも考えるとポータブルには不向き。側圧は丁度良く、特に気にならないが、イヤーパッドが羊皮のためか長時間付けていると耳が蒸れる感じがする。

[音質]
高域~低域までバランスよく迫力ある音が流れ込んでいる。モニター寄りの音で音楽を聞くというより、音を聞いている感じ。他のヘッドホン(開放型)と比べると最後で音を丸めたような感じがあり、抜けがよすぎるということはない。この鳴り方が個人的には好きだが、HD800のような広大な音場と抜けの良さが好みの人には合わないかもしれない。音場は適度に広く、音の定位がはっきりしているため、音に立体感を感じられる。音の解像度もよく、微弱な音をこれでもかと拾ってくる。この音場、定位、解像度の良さが臨場感や空気感が良いという印象につながっているように思える。また、薄い音の層が何層も重なっているような感覚があり、立体的な音の表現がより強調されている。おそらくこれはヘッドホンの特徴というより、MPD-5 + USB-X STの影響と思われる。というのもUSB-X STではなく、別のDDCでMPD-5と接続してこのヘッドホンで聞いたことがあったが、この音の層は消え、音がつぶれた感じがしたためだ。MPD-5はPLAYLINK再生でないと本領発揮しないのかもしれない。話が少し逸れてしまったが、MDR-Z1Rは上記の特徴と嫌な意味で気になる部分がなく、いつまでも聞いていたいと思える素晴らしいヘッドホンだった。

[その他]
他のレビューでは高域に問題があると見かけるが、自分の環境ではそのように感じたことがないため、よくわからなかった。自分の個体は運がよかったのかなと今までは思っていたが、手持ちのAK240SSで聞いてみて初めて分かった。AK240SSの場合、荒々しい高域を中心に流れ込んできて音の迫力は据え置き環境を上回り、前方から自分へ向かって音の波がぶつかってくる。据え置き環境の場合は自分を中心に立体的な音がするが、AK240SSでは前方から音が鳴っている感じがする。音の迫力がすごいため、最初は良い印象を持つのだが、しばらく聞いていると女性ボーカルやシンバル、高域寄りの電子音などの音の刺さりが気になってくる。また、高域のバランスが整っていないためか若干聞き疲れしやすく、立体感や音数もそがれていて、単調で飽きやすい音となっている。つまり、(他のレビューにもあるが)このヘッドホンは上流の環境をもろに受けるため、電源・DAC・ヘッドホンアンプなどを整える必要があるということだ。ちなみにAK240SSが熱くなってから聞いてみると刺さりが和らいだ感じになったので、刺さりが気になる人はアンプやDACの電源はつけっぱなしが良いかもしれない。(ただ単に聞きなれただけかもしれないが・・・)